ROCKな人魚姫《前編》
足が進むに連れて緊張も高まっていく。
ライブハウスの入り口が見えてくると、知っている顔が見えて少しホッとした。
「れん、来たな。」
一番最初にあたしを見つけてくれたのはシュウ。
「お疲れ~!なんか先月の飲み会以来だねぇ。」
話した事のある人がいるとやっぱり安心する。
「・・・そういえば、まだ、れんのバンドメンバーは来てないみたいだよ。」
授業にも出ていなかったので、先に来ているかと思っていた。
「そうなんだ。でも、うちのバンドのリハーサルまでまだ時間あるからね。」