ROCKな人魚姫《前編》
『りとるまーめいどぉ~?!』
部長がいなくなり、しばらくしてから二人の声がハモった。
「あたしが決めても文句無いって言ったよね?」
バンド名を自分で言っておきながらかなり恥ずかしかったが、シノブにそう言い放った。
シノブは納得いかなそうな顔をしていたが、渋々そのバンド名に承諾した。
ユウも苦笑いだったが、特に文句は言わなかった。
あたしの勝手な思いつきにより、バンド名が決まった。