ROCKな人魚姫《前編》
「よし。俺らもいくか!」
ユウも立ち上がる。
「うん。」
と、頷くと、ユウの後ろを着いていった。
ライブハウス内に流れていたBGMが鳴り止み、照明が消える。
それは、ライブ始まりの合図のようなもの。
ざわざわしていた場内が一気に静かになる。
ステージがブルーの照明だけで照らされ、たちこめたスモークが幻想的な雰囲気をかもし出す。
その光の先へ、あたしたちは歩いていった・・・。