ROCKな人魚姫《前編》
バンドサークルなだけあって、部員はほとんど男ばかり。
あたしを入れても女は2人か3人くらいだろう。
バンド組めなくても、サークル内に同性の友達は欲しい。
高校と違って、上履きとか制服のリボンで色分けされてるわけじゃないから、誰が1年生だか、先輩だかもわからない。
もちろん、シノブとユウ以外の男も含めて。
そんな年齢不詳な環境がさらにあたしの人見知りを発揮させる。
ダメだ。
ミーティング終わってから、誰かに話しかけるなんてできないや。。。
「・・・以上で今日のミーティングを終わりにします・・・」
そんな感情が頭をぐるぐるしてるうちにミーティングが終わった。
あたしは、新しい友達を探すのを諦め、シノブとユウのところへ向かおうとした。