好きな人の婚約が決まりました。好きな人にキスをされました。
「メアリー、ちょっと」
けれど、二人の関係は存外変わらず。
ジェラルドは相変わらず気安い口調でメアリーに声をかけてくる。
「どうしたの、ジェラルド?」
「これ。メアリーの分をくすねておいたんだ。仕事終わりにおふくろさんと食べてよ」
彼はそう言って、クッキーやマドレーヌがたっぷり入った包みをメアリーに渡した。
「わぁ……良いの? 美味しそう。ありがとう! だけど、こんなに残してジェラルドはお腹空かなかった?」
「全然。最近、前よりは甘いものが苦手になってきたしお茶もお菓子も、毎日は要らないよ」
8歳の頃とは違い、メアリーはジェラルドの部屋に一人で入ることはできない。お茶を淹れに行くことはあっても、他の侍女とペアを組む。どちらも年頃になったことがその理由だ。
「えぇ? わたしが行ってた頃は『お茶は毎日飲むもの』なんて言ってたじゃない? お菓子も美味しいって食べてたくせに」
メアリーがクスクス笑う。
「……鈍いやつ」
ジェラルドはほんのりと頬を染めつつ、ふいと顔を背けた。
けれど、二人の関係は存外変わらず。
ジェラルドは相変わらず気安い口調でメアリーに声をかけてくる。
「どうしたの、ジェラルド?」
「これ。メアリーの分をくすねておいたんだ。仕事終わりにおふくろさんと食べてよ」
彼はそう言って、クッキーやマドレーヌがたっぷり入った包みをメアリーに渡した。
「わぁ……良いの? 美味しそう。ありがとう! だけど、こんなに残してジェラルドはお腹空かなかった?」
「全然。最近、前よりは甘いものが苦手になってきたしお茶もお菓子も、毎日は要らないよ」
8歳の頃とは違い、メアリーはジェラルドの部屋に一人で入ることはできない。お茶を淹れに行くことはあっても、他の侍女とペアを組む。どちらも年頃になったことがその理由だ。
「えぇ? わたしが行ってた頃は『お茶は毎日飲むもの』なんて言ってたじゃない? お菓子も美味しいって食べてたくせに」
メアリーがクスクス笑う。
「……鈍いやつ」
ジェラルドはほんのりと頬を染めつつ、ふいと顔を背けた。