好きな人の婚約が決まりました。好きな人にキスをされました。
(ステファン様は何がしたいの? これから婚約をするというのに、一体どういうおつもりなの?)
どうして今なのだろう?
――――もしも婚約が決まる前なら、ただただ嬉しいだけだっただろうに。
どうしてメリンダなのだろう?
――――これまでそんな素振りは微塵も見せなかったのに。
次から次に疑問が湧き上がり、尽きそうな気配がちっともない。
(――――もしかしたら、ステファン殿下は結婚するのが嫌なのかしら?)
ふと浮かび上がった仮説に、メリンダはハッと顔をあげる。
(きっとそうだわ。だからわたしに声をかけているんじゃないかしら? もしかしたら、わたし以外の侍女にも声をかけているのかも)
結婚が決まってから遊びたくなるタイプの男性は多いと聞く。もしかしたらステファンもそういうタイプなのかもしれない。自由な日々が終わることや束縛を恐れ、現実逃避をしているのやも。
(良かった)
だとしたら、メリンダが気を揉む必要はない。時間が解決してくれるはずだ。
どうして今なのだろう?
――――もしも婚約が決まる前なら、ただただ嬉しいだけだっただろうに。
どうしてメリンダなのだろう?
――――これまでそんな素振りは微塵も見せなかったのに。
次から次に疑問が湧き上がり、尽きそうな気配がちっともない。
(――――もしかしたら、ステファン殿下は結婚するのが嫌なのかしら?)
ふと浮かび上がった仮説に、メリンダはハッと顔をあげる。
(きっとそうだわ。だからわたしに声をかけているんじゃないかしら? もしかしたら、わたし以外の侍女にも声をかけているのかも)
結婚が決まってから遊びたくなるタイプの男性は多いと聞く。もしかしたらステファンもそういうタイプなのかもしれない。自由な日々が終わることや束縛を恐れ、現実逃避をしているのやも。
(良かった)
だとしたら、メリンダが気を揉む必要はない。時間が解決してくれるはずだ。