好きな人の婚約が決まりました。好きな人にキスをされました。
11.愛の獲得、愛の証明(1章最終話)
(朝か……)
絶望感に苛まれつつ、ステファンは目を覚ました。
身体が鉛のように重く、とても苦しい。いつも隣にあった小さな温もりが、メリンダの姿がここにない。
(メリンダ……)
彼女に別れを告げられたのはほんの数時間前のこと。ステファンには、とてもじゃないが現実を受け入れられそうにない。
目を瞑ると、メリンダの笑顔が、声がありありと浮かび上がる。彼女の細い体を腕の中に閉じ込め、甘い香りを、柔らかさを堪能し、何度も何度も口づける――――ステファンにとって、それは当たり前の日常だった。ずっと続くものだと思っていた。
けれど、そんな彼の日常は、願いは、ほんの一瞬で失われてしまった。虚しさが、心と身体を支配する。
「メリンダ」
広い部屋の中、ステファンの声がポツリと響く。
「そこに居るんだろう?」
しかし、どれだけ待ったところで、返事は返ってこなかった。
ステファンはグッと拳を握り、ベッドから勢いよく立ち上がった。
絶望感に苛まれつつ、ステファンは目を覚ました。
身体が鉛のように重く、とても苦しい。いつも隣にあった小さな温もりが、メリンダの姿がここにない。
(メリンダ……)
彼女に別れを告げられたのはほんの数時間前のこと。ステファンには、とてもじゃないが現実を受け入れられそうにない。
目を瞑ると、メリンダの笑顔が、声がありありと浮かび上がる。彼女の細い体を腕の中に閉じ込め、甘い香りを、柔らかさを堪能し、何度も何度も口づける――――ステファンにとって、それは当たり前の日常だった。ずっと続くものだと思っていた。
けれど、そんな彼の日常は、願いは、ほんの一瞬で失われてしまった。虚しさが、心と身体を支配する。
「メリンダ」
広い部屋の中、ステファンの声がポツリと響く。
「そこに居るんだろう?」
しかし、どれだけ待ったところで、返事は返ってこなかった。
ステファンはグッと拳を握り、ベッドから勢いよく立ち上がった。