好きな人の婚約が決まりました。好きな人にキスをされました。
【親愛なるステファン殿下
短い間でしたが、わたしは貴方と共にいられて、とても幸せでした。
はじめて殿下に声をかけられた時、名前を呼んでいただけた時は、夢を見ているんじゃないかと――――夢なら覚めないでほしいと、心から願いました。
そのうえわたしは、貴方に求めていただけた。愛していただけた。本当に、心から嬉しかった。殿下が側に居てくださるなら、他にはもう何も要らないと……そう思っていました。
だけどわたしは、王太子としての貴方が何よりも大切で、大好きなのです。
いつも凛としていて、上品で、威厳に満ちていて、誰にでも公平で、優しくて、キラキラと輝いていて――――わたしはそんな貴方が大好きでした。貴方が国を治める姿を見たいと、心から望んでいました。
ですからどうか、わたしの愛する貴方に戻ってください】
(メリンダ……)
ステファンの瞳から涙が幾筋も零れ落ちる。
短い間でしたが、わたしは貴方と共にいられて、とても幸せでした。
はじめて殿下に声をかけられた時、名前を呼んでいただけた時は、夢を見ているんじゃないかと――――夢なら覚めないでほしいと、心から願いました。
そのうえわたしは、貴方に求めていただけた。愛していただけた。本当に、心から嬉しかった。殿下が側に居てくださるなら、他にはもう何も要らないと……そう思っていました。
だけどわたしは、王太子としての貴方が何よりも大切で、大好きなのです。
いつも凛としていて、上品で、威厳に満ちていて、誰にでも公平で、優しくて、キラキラと輝いていて――――わたしはそんな貴方が大好きでした。貴方が国を治める姿を見たいと、心から望んでいました。
ですからどうか、わたしの愛する貴方に戻ってください】
(メリンダ……)
ステファンの瞳から涙が幾筋も零れ落ちる。