好きな人の婚約が決まりました。好きな人にキスをされました。
メリンダはもうここに居ない。この手紙はメリンダ自身ではない。
それでも、メリンダは居る。
ステファンと共に。
ステファンの中でこれからもずっと生き続ける。
ステファンはメリンダの願いを叶えること――――王太子として正しく国を導くことで、彼女からの愛情を勝ち取ることができる。
なにより、自身の愛情を証明することができる。
だったら、こんなところでうずくまっている暇はない。
立ち上がれ。前を見ろ。
自分が今、本当にすべきことは何なのか、考えろ!
ステファンの瞳に失われていた光が宿る。
「――――愛しているよ、メリンダ。これからも、ずっと。僕の一生をかけてそれを証明するから」
泣きぬれた笑み。
甘い言葉は風に乗り、空気に溶けて消えていく。
きっと届く――――いや、絶対に届けられるとそう信じて。
ステファンは力強く地面を蹴り、真っ直ぐに前を見据えたのだった。
それでも、メリンダは居る。
ステファンと共に。
ステファンの中でこれからもずっと生き続ける。
ステファンはメリンダの願いを叶えること――――王太子として正しく国を導くことで、彼女からの愛情を勝ち取ることができる。
なにより、自身の愛情を証明することができる。
だったら、こんなところでうずくまっている暇はない。
立ち上がれ。前を見ろ。
自分が今、本当にすべきことは何なのか、考えろ!
ステファンの瞳に失われていた光が宿る。
「――――愛しているよ、メリンダ。これからも、ずっと。僕の一生をかけてそれを証明するから」
泣きぬれた笑み。
甘い言葉は風に乗り、空気に溶けて消えていく。
きっと届く――――いや、絶対に届けられるとそう信じて。
ステファンは力強く地面を蹴り、真っ直ぐに前を見据えたのだった。