遊木くんの様子がおかしい




「でさでさ! 皆で浴衣着て行こって言ってるんだけど、うさぴょんどーする!?」


「浴衣……! 着る着る!」


「わぁー最高!! うさぴょんの浴衣絶対可愛いじゃ〜ん!」




キャッキャとはしゃぐ私と南ちゃん。



……ふと、視界の端から物凄い視線を感じて、

私達は視線の張本人である遊木くんへ顔を向けた。




「…何? 遊木」


「楽しそうだなーと思って。てか俺もうさぴょんの浴衣見たいんだけど」




……え。


え? え??


何、突然……それはどういう発言!?




「……遊木ってほんとうさぴょん好きだね。見ればいいじゃん。男子達も祭り行くんでしょ?」


「行く」




あ、そうなの?

遊木くん達もお祭り行くんだ…。


え……じゃあほんとに浴衣姿見られちゃうの?

なんか嬉しいんだけどすごい恥ずかしい。



ていうか遊木くんって、私のこと好きでしょって言われても全然否定しないし照れてすらないから、むしろ怖いんだけど…!?




「じゃあ男女皆で行く?」


「でも一緒に行くってなると人数多いし面倒だよな。現地でもし会えたら合流する感じはどう?」


「あーー確かにそうだね。いいね! そうしよ」




じゃー男子によろしく! と南ちゃんは遊木くんの肩を叩く。

そして参加する女子に伝えるべく、私達の席から離れて行ってしまった。




ちらりと遊木くんの方に顔を向けると、バッチリと目が合って思わず姿勢を正す。




「三島、顔赤くね?」


「へっ!? う、うそ!? なんでだろっ…」


「変なのー」




ぐっ……死ぬほど恥ずかしい。

なんかもう遊木くんに見られてるだけで熱くなる。



でも、お祭り楽しみだな...。

浴衣着れるし、皆で行けるし。


遊木くんにも.....会えちゃうかもだし。


あぁーすっごいワクワクする!






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