帰国子女の彼と過ごす日々はきっと甘くなるだろう
〇梨沙の部屋


陽翔のご飯が終わると梨沙の部屋に上がってきた。

2人でベッドに座る。


陽翔 「えーっと今日は一緒に行ってくれたけど、明日からは?」


梨沙 「えとね、毎週月曜日は挨拶運動があるから朝早く行かなきゃいけないの」


陽翔 「ん?挨拶が運動する?」


梨沙 「うん(笑)運動するのは私達生徒会役員ね、朝登校してくる人に挨拶するのよ(笑)」


陽翔 「そっか……じゃあ月曜日以外は一緒に登校できる?それとも1人の方がいい?」


梨沙 (一緒に登校か……誤解される?でも朝起こしてご飯しないとね)



梨沙 「うん、出来るよ、行事があって早く出なきゃ行けない時は連絡するね」


陽翔 「はい、帰りは?」


梨沙 「帰りは生徒会も毎日集まるわけではないけど今からは少し忙しくなるから別にしましょ」


陽翔 「はい」


梨沙 「他は?」


陽翔 「僕は……誰といればいい?」


梨沙 「友達ってこと?」


陽翔 「うん」


梨沙 「自然に出来るんじゃないかなぁ、向こうでもそれは同じでしょ」


陽翔 「向こうは1クラスしかなかったからみんな、友達」


梨沙 「あ〜学年変わってもメンバーが一緒ってことね」

陽翔は頷いた。


陽翔 「僕…人見知りするから…メンタル弱い」


シュンとした顔になった。


梨沙 「大丈夫よ、私が同じクラスだもん(笑)」


陽翔 「頑張る、梨沙に迷惑かけないように」


梨沙 「そんなに頑張らなくていいよ、陽くんならすぐ友達は出来るよ」


梨沙に励まされて陽翔は照れたと同時に安心した顔にもなった。


陽翔はふとテレビの方に歩いていく。


陽翔 「このゲーム、WiFiがついたらできる?」


梨沙 「出来るよ〜」


陽翔 「梨沙の部屋ゲームがたくさんだね」


梨沙 「私大好きなんだ〜、オンラインでも遊ぶよ」


陽翔 「僕も好き、あっ、これもこれも持ってる」


梨沙 「本当に?一緒にやろ〜」


陽翔 「いいの?ずっとやりたくて我慢してるんだ」


梨沙 「ゲーム自体はできるでしょ?」


陽翔 「でもほとんどネットで繋いでプレイするから今は携帯の方のゲームをプレイすることが多いんだ」


梨沙 「面白いよね」


梨沙はテレビをつけた。


梨沙 「今はこれをよくしてる」


陽翔 「僕も工事終わったら早くやりたいゲームだ。Ryiー(りー)って人がめっちゃ上手くてさ」


梨沙 「え?私?」


陽翔は梨沙の方を向いた。


陽翔 「嘘!?びっくりしたー、僕ずっと男の人だと思ってた」


梨沙 「じ、じゃあ陽くんは?」


陽翔 「陽翔の陽ってようって読むだろ?だからYOH」


梨沙 「すごいね、日本とシンガポールで繋がってたんだね(笑)」


陽翔 「運命だよ、WiFiついたらやろうね」


梨沙 「もちろん!」


陽翔は嬉しそうでテレビからベッドに戻ってきた。


梨沙 「明日テストだけど大丈夫なの?」


陽翔 「僕、向こうでトップだよ」


梨沙 「陽くんて話す度に発見があるね(笑)」


陽翔 「そう?もっと僕のこと知って欲しい……梨沙の中にいつもいたい」


陽翔は優しい目で梨沙を見つめた。


梨沙 (陽くん……)


陽翔は梨沙を抱き上げて太もものうえで軽くハグをしてくれた。


梨沙は全く嫌な気持ちじゃなかった。

この前ハグしてたら熱に早く気づいてあげれたと後悔したから素直に陽くんにハグされても拒まなかった


陽翔 「日本はいつまで寒いのかな……」


梨沙 「あと3ヶ月くらいかな」


陽翔 「その頃には僕の心も暖かくなってるといいけど……」


梨沙 (陽くん……)


陽翔は頬に軽くKissをして梨沙を離した。


陽翔 「じゃあ、おやすみ、明日」


梨沙 「うん……」


陽翔は帰っていった。


梨沙はバタンと横になった。


梨沙 (私は陽くんといると楽しいけど、陽くんはつらいのかな……)
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