帰国子女の彼と過ごす日々はきっと甘くなるだろう
〇梨沙のベッド


お腹が温かい……陽くんの手がお腹に移動していた。

触られている場所がとても温かい。

つられて梨沙も寝てしまっていたのだ。


陽翔 「あっ、梨沙起きた?」


梨沙 「あっ……ちょっとやめて……」


陽翔 「何を?」


梨沙 「耳元で話すのを」


陽くんの声は少し低音で耳元で聞くとドキドキした。


陽翔 「梨沙の弱点は耳っと(笑)」


梨沙はくるっと陽くんの方を向いて少し離れる。


陽翔 「だーめ、寒い」


陽くんが離してくれない。


梨沙 「そろそろエアコンが効いてきたでしょ」


陽翔 「部屋のエアコン寒い、後で見て、向こうは冬なんてないんだから、この寒さに僕は耐えれるのかな」



梨沙 「陽くん、Tシャツじゃない、それは寒いよ」


抱かれた腕はそういえば素肌だ。

ベッドの下に昨日着ていたダウンジャケットが脱ぎ捨ててある。


梨沙 「Tシャツにダウン?」


陽翔 「うん、Tシャツしかない、ダウンもこれ1枚」


あー、買い物からだな……


あれ?目の色が昨日と違う


梨沙 「ねぇ、目の色……」


陽翔 「カラーコンタクトを昨日は入れてた」


梨沙 「そっか、でも学校では禁止だよ」


陽翔 「そう?でもまあ日本ではみんな目の色黒いからしなくてもいいかな、目が大きいし、髪色も変えてたからしていただけだよ」


クンクン……
陽翔は梨沙の髪の毛を触った


陽翔 「梨沙、いい匂いがする」


梨沙 「何もつけてないよ」


陽翔 「シャンプーだ、僕もこのシャンプーがいい…梨沙と同じ匂い」


梨沙 「もしかして、シャンプーもない?」

いや、でも昨日のワックスは取れていて、今は前髪はおりている。


陽翔 「うん、トラベルセットを持ってたから小さいの使ったよ」


梨沙 「インターフォン押していいのよ、うちでお風呂入ってもよかったのに」


陽翔 「悪いかなって……」


梨沙 「私には遠慮しなくていいからね」


陽翔 「いいの?」


梨沙 「うん」


陽翔 「チュッ!」


ん?


今、口唇になにか……当たった?


梨沙 「え?な、何、今の」


陽翔 「グッドモーニング、梨沙、チュ〜」


2回目は少し長かった。


またされた……キス?



それは遠慮とはちがーーう!!


陽翔 「梨沙とのモーニングキスはいいね(笑)」


梨沙 「いや、違うのよ、陽くん」


陽翔 「嫌だった?」


梨沙 「いや?…じゃなかったけどそういうのは私と陽くんがするのは違うでしょ」


あ〜陽くんすねちゃったよ。

また子犬みたいになっちゃった。


梨沙 「と、とりあえず買い物に行こう。支度するからちょっと待ってて」


梨沙は急いでベッドからおりて着替えを出し部屋から出た。


梨沙とキス…………可愛かった……

陽翔は布団をまた被った


陽翔 「寒いなぁ……」
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