さよならの続き
陽太の顔が浮かび、言うつもりのない言葉が懺悔のように零れる。
「…私があなたとのことを、過去にできなかった。それが露呈して彼を傷つけた。私が悪いんです」
航平が目を見開き、ハッと気づく。
私、何を言っているんだろう。
これじゃ告白しているようなものだ。
慌てて笑って立ち上がった。
「先に戻りますね。お疲れさまです」
歩き出した時、後ろから温かい腕に包み込まれた。
航平の部屋で借りたシャツと同じ匂いが香り、背中から彼の鼓動が伝わってくる。
「…課長?」
「…有梨、俺……」
消え入るような声が鼓膜を揺らす。
続く言葉が見当もつかず黙っていると、少ししてゆっくりとその腕が離れた。
「…ごめん」
目を合わせることなく、航平は足早に休憩室を出て行く。
何が起こったのかわからず、しばし呆然と立ち尽くした。
「…私があなたとのことを、過去にできなかった。それが露呈して彼を傷つけた。私が悪いんです」
航平が目を見開き、ハッと気づく。
私、何を言っているんだろう。
これじゃ告白しているようなものだ。
慌てて笑って立ち上がった。
「先に戻りますね。お疲れさまです」
歩き出した時、後ろから温かい腕に包み込まれた。
航平の部屋で借りたシャツと同じ匂いが香り、背中から彼の鼓動が伝わってくる。
「…課長?」
「…有梨、俺……」
消え入るような声が鼓膜を揺らす。
続く言葉が見当もつかず黙っていると、少ししてゆっくりとその腕が離れた。
「…ごめん」
目を合わせることなく、航平は足早に休憩室を出て行く。
何が起こったのかわからず、しばし呆然と立ち尽くした。