さよならの続き
航平がいなくなってから10日。
雨が降らないことを祈ったけど、見事に梅雨の晴れ間。
からっとした風が心地よく、ジメジメした空気を消していく。
洋館のようなかわいい造りのチャペルで、渚と吉岡さんの挙式がとり行われた。
ベールを被ったまま父親と白亜のバージンロードを歩く渚は、当然ながらいつもとは全然違う雰囲気で。
緊張した様子ではあるけど、その横顔はとても美しい。
そしてそれを見つめながら渚を待つ吉岡さんも、いつもよりずっと凛々しい。
日本人の神父が、二人に問いかける。
「――牧田渚」
「はい」
「あなたは新郎、吉岡哲二を、病めるときも、健やかなるときも、喜びのときも、悲しみのときも、命ある限りそばに寄り添い、たくさんの愛で満たしていくことを誓いますか?」
「誓います」
雨が降らないことを祈ったけど、見事に梅雨の晴れ間。
からっとした風が心地よく、ジメジメした空気を消していく。
洋館のようなかわいい造りのチャペルで、渚と吉岡さんの挙式がとり行われた。
ベールを被ったまま父親と白亜のバージンロードを歩く渚は、当然ながらいつもとは全然違う雰囲気で。
緊張した様子ではあるけど、その横顔はとても美しい。
そしてそれを見つめながら渚を待つ吉岡さんも、いつもよりずっと凛々しい。
日本人の神父が、二人に問いかける。
「――牧田渚」
「はい」
「あなたは新郎、吉岡哲二を、病めるときも、健やかなるときも、喜びのときも、悲しみのときも、命ある限りそばに寄り添い、たくさんの愛で満たしていくことを誓いますか?」
「誓います」