さよならの続き
翌週、医事情報管理課にいる同期、牧田渚(まきた なぎさ)と社食で待ち合わせをしていた。
渚は研修で仲良くなった、社内では唯一なんでも打ち明けられる友人だ。
渚は私と航平の事情も知っているし、今私が陽太と付き合っていることも知っている。
同じ野菜炒め定食のトレイを持って席に着く。
「お局様はどう?」
「熨斗つけてお返ししたいくらいよ」
苦虫を嚙み潰したような顔をして即答するから、笑ってしまった。
渚がいるのは、お局様が異動していった部署だ。
「ホントにきたばっかりなの?ってくらい態度が偉そう」
「そっか。どこに行ってもお局業を発揮しちゃうんだろうね」
「ある意味メンタル強いっていうか、タフで羨ましい」
「そうだね」
味噌汁に箸をつけ、鰹出汁の匂いに癒される。
ご飯に味噌汁、野菜炒め、漬物、厚焼き玉子。これでワンコインなんてありがたい。
「それより、まさか帰ってくるなんてね。てっちゃんに聞いてびっくりしたよ」
「うん、私もびっくりした」
持った茶碗に目を落としたまま渚が呟くように言って、小さく苦笑いを返した。
てっちゃんというのは吉岡さんのことだ。
渚と吉岡さんは4年ほど付き合っている。
もちろん社内では秘密の話で、知っているのは私と航平くらいだろう。
渚は研修で仲良くなった、社内では唯一なんでも打ち明けられる友人だ。
渚は私と航平の事情も知っているし、今私が陽太と付き合っていることも知っている。
同じ野菜炒め定食のトレイを持って席に着く。
「お局様はどう?」
「熨斗つけてお返ししたいくらいよ」
苦虫を嚙み潰したような顔をして即答するから、笑ってしまった。
渚がいるのは、お局様が異動していった部署だ。
「ホントにきたばっかりなの?ってくらい態度が偉そう」
「そっか。どこに行ってもお局業を発揮しちゃうんだろうね」
「ある意味メンタル強いっていうか、タフで羨ましい」
「そうだね」
味噌汁に箸をつけ、鰹出汁の匂いに癒される。
ご飯に味噌汁、野菜炒め、漬物、厚焼き玉子。これでワンコインなんてありがたい。
「それより、まさか帰ってくるなんてね。てっちゃんに聞いてびっくりしたよ」
「うん、私もびっくりした」
持った茶碗に目を落としたまま渚が呟くように言って、小さく苦笑いを返した。
てっちゃんというのは吉岡さんのことだ。
渚と吉岡さんは4年ほど付き合っている。
もちろん社内では秘密の話で、知っているのは私と航平くらいだろう。