死神のマリアージュ
「はい次!私、伊藤千夏(いとうちなつ)。伊藤の“伊”は人偏で・・・のほう」
「なぜに間ができた!?」「どーして“で”のあと、“のほう”になる!?」
「だって“つくり”、なんて読むか分かんないんだもん」
「要するにあれだろ?イタリアの“伊”」
「キタあー、魁の天然!」
「漢字の例えでフツー外国名出すか!?」
「でもさ、みんなそれで分かったよね?私もだけど」
「言われてみればそうかも」「俺も」「私もー」
「ぶっちゃけ、ほかの例え分かんねえし」
「伊賀の里の伊とか?」「それ余計分からんわ」
「やっぱ“イタリアの伊”が最強じゃね?」
「やっぱあれだな魁、おまえ中学んときサッカーやってたから、そこからサッカー好きが高じてーってパターンだろ」
「いやあ、よく分かんねえけど、俺の好きなサッカー選手の中にイタリア人の選手はいるよ」
「じゃあ魁くんのチョンマゲは、その人にあやかってということ?」
「いいや」「じゃあ誰!?」
「ベイルっていう・・」「あー、イングランドの!」「スペインだろ?」
「はいはいはいはい、そろそろ自己紹介に戻ろっか」
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