死神のマリアージュ
「えっ?そうなの?」
「うん。父さんは六人兄弟の長男だから」
「じゃあ六所帯同居!?」
「じーちゃんもいたから七所帯?」「じーちゃんは三年前に亡くなったけど」
「だから今は私の部屋になってる」
「それでも大家族じゃん!」
「てかさ、神谷んとこも、そこまでの大人数を収容できるくらい相当広い家ってことじゃね?」
「ここほど広くないよ」
「そうだよな。それに、うちは家族人口多い分、壁とか部屋数がここより多いからなあ。やっぱ壁がある分狭く感じるし、大人数集まってパーティーするのは難しい」と言う忍に、私は頷いて同意した。

「ねえねえ、料理やお風呂はどうしてるの?」「キッチンは各所帯についてる?」
「料理はまーが担当してる」「えーっ!?」
「じゃあ雅希は大人数の料理を一手に引き受けてるんだ」
「私の担当は、朝と昼のお弁当作りだけ。晩ごはんは毎日作ってないよ」
「それでもすごいよね」「料理上手なツンデレ娘って、モテ要素満載じゃん!」
「私、ツンデレなの」「まだ聞いてるよ、この()は」
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