死神のマリアージュ
私は選ぶことができる。
何を選ぶか、選ばないかも、自分で選ぶことができる。
だったら私が選ぶ可能性は決まってる。

「俺のと同じだ」
「ちなみにワタクシ、ラテアートはまだ初心者なのでー、ハートと流れ星と四つ葉のクローバーの三種類しか作ってませーん」
「じゃあ俺んとこにハートが来たのはやっぱ奇跡じゃね!?」
「分かった。もう二度とアヅチが勘違いしないように、おかわりのときは割れたハートを作るよ」
「グサグサーッ」
「ついにトドメを刺されたな」「よる容赦ねえ!」

私は、私と界人が幸せな未来の可能性を選ぶ。
幸運をもたらすと言われる四つ葉のクローバーを“選んだ”ように。

「それよりさっ!雅希と忍くんは知ってたんでしょ!」
「え」「なにを?」
「真珠が婚約してるってことよっ!」
「あぁ、うん」「真珠から聞いた」
「それで二人のリアクションは薄いんだね・・・」「納得」
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