死神のマリアージュ
「真珠は界人くんとつき合ってるって思ってたんだけどなあ。まさかこの私の読みが外れるなんて!」
「こと恋愛に関するちなっちゃんの分析力は、ホントすごいから」
「誰と誰がつき合ってるとか、誰が誰を好きとかね、よく当たるんだよ~」
「で、真珠ちゃんはいつ結婚する予定なんだ?」「式場は予約したの?」
「今のところは来年の春休みごろに、入籍だけする予定なの。それもあって、みんなには名前で呼んでほしいと思ったんだ」
「あぁ、苗字変わるからね~」
「これでクラスに魁姓は二人になるんだ」「神谷と同じ!」「だね」
「界人がこのレベルってことは、界人の兄ちゃんもかなりなイケメン路線行ってんだろうなあ」
「アヅチは太刀打ちできないでしょ」「なんで俺を出すんだよっ」
「みんなに分かりやすいかなと思って」とちなっちゃんが言うと、全員頷いた。

「なんでみんな納得すんだよっ!」
「だってね」「ああ」「説得力あるから」「だな」「もういいっ」
「真珠ちゃんは俺より年下だけどさ、真珠ちゃんが結婚したら、俺、真珠ちゃんのこと“お義姉(ねえ)さん”って呼ぶべきかな」
「今までどおり“真珠ちゃん”でいいよっ」
「悩みどころはそこなんだ・・・」「やっぱ界人くんって天然だね」
「ところで、真珠の誕生日っていつなの?」「2月11日だよ」

2月、11日・・・。
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