死神のマリアージュ
「俺のツッコミは無視かよ」
「私が忍にツッコむ係だもん」
「なんだそれ。まあでも、確かに庭とか部屋に置いてる植物がイキイキしてたよな!」

植物や生花がイキイキと育っている場合、妖精がそれらを育てる手助けをしてくれている可能性が高い。
植物や生花は、元々瑞々しくて鮮度の良い、純粋なエネルギーに満ちているので、室内に生花を飾ったり、観葉植物を育てたり、庭に緑を植えると、その場を浄化したり活性化してくれる効果がある。
そして妖精は、植物を育てることが大好きだけど、植物を育てることでイキイキしたエネルギーをお互いに与え合って受け取り合っている。

だから風水等ではよく「部屋にはドライフラワーではなく、生花を飾りましょう」と言われるし(ドライフラワーには「瑞々しくて新鮮なエネルギー」がないため)、「観葉植物を育てること」は、誰もがよく知る開運をもたらす行動の一つだ。
でも、ただ観葉植物を育てることだけやって、ほかのことはおろそかにしているままだったら、開運することはもちろんないと思うけど。

「もしよるちゃんが結婚したら、あの広い家に住む人はますます減っちゃうね」
「婿が同居すりゃいいじゃんか」
「あ、そうだね」

なんて忍と話しているうちに、私たちはよるちゃんちのマンションから外に出ると、(いち)兄ちゃんが待っててくれていた。
「一兄ちゃん」こと神谷一護(いちご)は忍の実兄であり、私たちが住んでいる神谷家では一番年上の子でもある。
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