死神のマリアージュ
「行ってきまーす」「まーねえちゃん塩まいてー」「はいはい」
「気をつけてね」「ありがとう雅希ちゃん。行ってくるね!」
「雅希ちゃん」「なに、武臣叔父さん」
「いつか界人くんを家に連れておいで」
「そうよっ!あぁでも私がいるときにして!雅希ちゃんが選んだ男だから悪いヤツじゃないってことは分かるけどね、やっぱりここは私がしっかり“見て”あげないと」
「カワイイ姪の彼を“視る”のは僕の役目だよ、清良」
「私はボーイフレンドを“チェック”する係なの」
「違いが分からないんだけど」
私も分からないよと思いながら、じいちゃんの別荘に出かける武臣叔父さん家族を見送った。
朝の家事はひとまず終わったし、お昼に近い時間だけどひとまず休憩しよう。
自分用にカフェインレスのオーガニックコーヒーを淹れた私は、ダイニングでそれを飲むことにした。
椅子に座った途端、ホゥとついた息は、疲労から来たんじゃなくて「至福のため息」というやつだ。
コーヒーの芳醇な香りがそれに輪をかけている。
もし界人を家に連れてきたら、界人はきっと居心地悪いだろうな。
家族みんなの視線と注目を集めてしまって。
父さんは界人のことを「イケメン」と認めてくれてるけど、それでも私の父親として、界人を見る目はいつも以上に鋭くなるだろうし。それこそオーラで威嚇し、視線で射殺しそうなくらいに(警察の仕事に就いてる父さんは、そういうのが得意中の得意分野だ)。
でも・・私は界人と結婚するつもりでいるし、界人もそのつもり・・・だと思う。
たぶん、いまだに、まだ。
それとも界人は、まだそこまで考えてないかな・・・たぶん考えてないよね。
だって私たちはまだ15歳だし。そもそも今はまだ結婚できる年齢に達してない!という現実を忘れちゃいけないよ、私。
それに界人がプロポーズをしてくれたのは、私たちが6歳の時だったってことも忘れちゃいけない。
「気をつけてね」「ありがとう雅希ちゃん。行ってくるね!」
「雅希ちゃん」「なに、武臣叔父さん」
「いつか界人くんを家に連れておいで」
「そうよっ!あぁでも私がいるときにして!雅希ちゃんが選んだ男だから悪いヤツじゃないってことは分かるけどね、やっぱりここは私がしっかり“見て”あげないと」
「カワイイ姪の彼を“視る”のは僕の役目だよ、清良」
「私はボーイフレンドを“チェック”する係なの」
「違いが分からないんだけど」
私も分からないよと思いながら、じいちゃんの別荘に出かける武臣叔父さん家族を見送った。
朝の家事はひとまず終わったし、お昼に近い時間だけどひとまず休憩しよう。
自分用にカフェインレスのオーガニックコーヒーを淹れた私は、ダイニングでそれを飲むことにした。
椅子に座った途端、ホゥとついた息は、疲労から来たんじゃなくて「至福のため息」というやつだ。
コーヒーの芳醇な香りがそれに輪をかけている。
もし界人を家に連れてきたら、界人はきっと居心地悪いだろうな。
家族みんなの視線と注目を集めてしまって。
父さんは界人のことを「イケメン」と認めてくれてるけど、それでも私の父親として、界人を見る目はいつも以上に鋭くなるだろうし。それこそオーラで威嚇し、視線で射殺しそうなくらいに(警察の仕事に就いてる父さんは、そういうのが得意中の得意分野だ)。
でも・・私は界人と結婚するつもりでいるし、界人もそのつもり・・・だと思う。
たぶん、いまだに、まだ。
それとも界人は、まだそこまで考えてないかな・・・たぶん考えてないよね。
だって私たちはまだ15歳だし。そもそも今はまだ結婚できる年齢に達してない!という現実を忘れちゃいけないよ、私。
それに界人がプロポーズをしてくれたのは、私たちが6歳の時だったってことも忘れちゃいけない。