死神のマリアージュ
「自分を責めちゃダメだよ、雅希ちゃん」
「そうだぞ雅希。綿貫さんが学園辞めたのは、絶対におまえのせいじゃないから」
「佐渡真珠女史および魁界人氏のおっしゃるとおりです。おそらく綿貫雄馬氏とは神谷雅希女史より多く実際に会っていた(元)クラスメイトの私でさえ、綿貫雄馬氏の“異変”に気づかなかったのです。それなのに、神谷雅希女史が自責の念に駆られてしまったら、(元)クラスメイトとしての私の立場は一体どうなりますか」
「てかさ、綿貫さんは誰にも――つき合ってる彼女にすら――悟られる素振りを見せてなかったんだろ?んなのまーが気づくわけねえじゃんか」
「・・・あ」「今度は何だ」
「まリア充に聞いてみる」

そうだ。綿貫さんとつき合ってるクラスメイトのまリア充(安倍まりあ)なら、綿貫さんのことで何か知ってるかもしれない。その後の展開とか。

「“まリア充”とは」「俺たちのクラスメイトで綿貫さんの彼女」
「忍くんも知ってたの?」
「もちよ。でも安倍ちゃんもよくは知らねーんじゃね?」
「その可能性は高いと思うけど、私より知ってると思うから一応聞いてみる」
「あ、そ」
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