死神のマリアージュ
「あぁ・・あのさ、制服着てるからどこの学校に通ってるのかは丸わかりだけど、俺の個人的なことをこういう場所ではしゃべってほしくない」
「本当にそうよね。ごめんなさいね、魁くん。私の孫が一人ではしゃいで迷惑をかけてしまって」
「あっ、そんなもう謝らなくていいです!」
「魁くんってホントに優しいよね。あ、そうだ。昨日はどうもありがと。スパイスチャイ、すっごく美味しかった!あれどうやって作るの?今度教えてよ」
「俺は運ぶの専門だから分かんねえ」
つまり遠藤スミレは「昨日、飛鳥さんのカフェで界人のバイト先の“シャーデンフロイデ”に行ってスパイスチャイを飲んだ」ってことか。
これだけ思わせぶりに言えるのも、ある意味すごい才能だと思うけど(たぶん遠藤スミレは界人に会うため、足しげく“シャーデン”へ通ってるに違いない)・・言ってみれば界人のカノジョである私へのあてつけだよね。
ていうか、私の存在を思いっきり無視してるくせに、嫉妬の念だけはしっかり送りつけてるし。
だけど女子高生一人分程度の嫉妬の念で気分が悪くなるほど私はヤワじゃない。
何より私の隣には界人がいる。
でもその界人から「SOS」信号が送られていることも、私はひしひしと感じてるんだけど、どうやって界人を「救助」すればいいのか分かんない。
だから私は界人と遠藤スミレの存在をひとまず無視して(特に遠藤スミレのほうを無視して)、店主の松田さんとのやりとりに集中することで自分の目的を果たすことにした。
「本当にそうよね。ごめんなさいね、魁くん。私の孫が一人ではしゃいで迷惑をかけてしまって」
「あっ、そんなもう謝らなくていいです!」
「魁くんってホントに優しいよね。あ、そうだ。昨日はどうもありがと。スパイスチャイ、すっごく美味しかった!あれどうやって作るの?今度教えてよ」
「俺は運ぶの専門だから分かんねえ」
つまり遠藤スミレは「昨日、飛鳥さんのカフェで界人のバイト先の“シャーデンフロイデ”に行ってスパイスチャイを飲んだ」ってことか。
これだけ思わせぶりに言えるのも、ある意味すごい才能だと思うけど(たぶん遠藤スミレは界人に会うため、足しげく“シャーデン”へ通ってるに違いない)・・言ってみれば界人のカノジョである私へのあてつけだよね。
ていうか、私の存在を思いっきり無視してるくせに、嫉妬の念だけはしっかり送りつけてるし。
だけど女子高生一人分程度の嫉妬の念で気分が悪くなるほど私はヤワじゃない。
何より私の隣には界人がいる。
でもその界人から「SOS」信号が送られていることも、私はひしひしと感じてるんだけど、どうやって界人を「救助」すればいいのか分かんない。
だから私は界人と遠藤スミレの存在をひとまず無視して(特に遠藤スミレのほうを無視して)、店主の松田さんとのやりとりに集中することで自分の目的を果たすことにした。