死神のマリアージュ
それから私も朝ごはんを食べて、身支度に取りかかる。
天気はいいけど今日は、いや今日「も」出かける予定がない。
それがいつもの私の休日スケジュールだ。
食材の買い物は親世代がしてくれてるし(私はそのとき家にある食材を使って料理してるだけだ。どうしても必要な食材があれば、父さんや叔父さんおばさんたちに買ってきてと頼んでる)、界人や友だちと出かける予定も、もちろんない。
受信機体質の私と、飲食材を売ってるスーパーという場所は、絶対的に最悪の組み合わせだから、私は一人じゃもちろん、父さんとか、誰かが付き添ってくれても自主的に避けるべき場所だ。
私にとっては人が多い休みの日は特に、家に籠ってるのが一番の安らぎになる。
それに今日は、自分用のブレスレットを作るって決めてたんだ。

石のことを思っただけで途端に気分が上がった私は、一回目の洗濯をスタートさせてから、各自の部屋以外の掃除をサッサと済ませた(自分の部屋は自分で掃除をするのが神谷家のルールだ)。
それから一回目の(洗濯物)乾燥機をスタートさせて、私は自分の部屋でブレスレットを作ることにした。
乾燥は1時間半くらいかかるから、ブレスレット1つ作っても、まだまだ時間が余るくらいだ。

それにしても、やっぱり清めた空間(自分の部屋)で好きな石を扱うのは至福のひとときだな。
この子(石)たちも喜んでるように感じるし。
元々私は石が放つ波動を感じることが好きだし、キレイな色や形をしている姿も好きで、その子たちをただ眺めているだけでも幸せなひとときだけど、その子たちを使ってアクセサリーを作ることも、純粋に好きで幸せを感じる。
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