死神のマリアージュ
「じゃあそれが・・私の霊力が上がったから、人が薄く視えることがあるってこと?」
「大方当たっていますが少し違います。順を追って説明しましょうか」
「うん」
「では最初に、人が薄く視える現象の意味ですが。単純に思いつくのは“存在感”、ですね」
「俺も頼人と同意見だ。“存在感が薄い”って表現もあるしな」
「えっ、じゃあ私は、その人の“存在感”が、肉体を通して薄く視えてるの?」
「おそらく。ですが存在“感”だけではないと私は思います。そこで雅希ちゃんにお聞きしますが」
「なに、頼人叔父さん」
「雅希ちゃんはさっき、“自分自身が薄く見えた”と言いましたが、そのとき雅希ちゃんは何を考えたり思ったり、または感じていましたか?お父さんの前で言いにくいことなら、頼雅には席を外してもらいますが」
「ううん・・・大丈夫。だから父さんもここにいて」
「おまえがそう言うなら父さんはここにいる」という父さんに、私は小さく頷いた。
「大方当たっていますが少し違います。順を追って説明しましょうか」
「うん」
「では最初に、人が薄く視える現象の意味ですが。単純に思いつくのは“存在感”、ですね」
「俺も頼人と同意見だ。“存在感が薄い”って表現もあるしな」
「えっ、じゃあ私は、その人の“存在感”が、肉体を通して薄く視えてるの?」
「おそらく。ですが存在“感”だけではないと私は思います。そこで雅希ちゃんにお聞きしますが」
「なに、頼人叔父さん」
「雅希ちゃんはさっき、“自分自身が薄く見えた”と言いましたが、そのとき雅希ちゃんは何を考えたり思ったり、または感じていましたか?お父さんの前で言いにくいことなら、頼雅には席を外してもらいますが」
「ううん・・・大丈夫。だから父さんもここにいて」
「おまえがそう言うなら父さんはここにいる」という父さんに、私は小さく頷いた。