死神のマリアージュ
「あのとき・・・私、石を使ってブレスレットを作ってて。ブレスレット作りながら最近視えた一番新しい未来のビジョンのこととか・・とにかく将来のこと考え・・」「ちょっと待て」
「なに父さん」
「おまえ、未来のビジョンが視えるようになったのか」
「うん」
「いつから?」
「えっと、クラスの歓迎会でよるちゃんちに行ったときが最初だから・・2ヶ月くらい前?じゃないか。そんなに経ってないよね」
「だがそりゃ4月じゃねえか。“もうすぐ2カ月前”の話だぞ」
「とにかく、雅希ちゃんは確かその日から、人が薄く視えるようになったんですよね」
「あっ、うん。そうだよ。え?じゃあ未来のビジョンがごくごくたまに視えるようになったことと、人が薄く視えるときがあるって現象は関係あるのかな」
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