死神のマリアージュ
最初に見た「正夢みたいな夢」の界人は、「別れよう」と言った「私の意志」を“尊重して”、別れることに、一応同意してくれた。
だけど現実の界人は、はなから私と別れる気がないというか・・界人には「私と別れる」という前提すら、そもそもないようだ。
この分だと、もし私が「別れよう」と言っても、絶対同意しないだろう。
界人のその信念が伝わって、私はホッとしたけど、やっぱり聞かずにはいられない。
「あの・・嫌じゃない?こんな霊力持ってる私・・」
「俺は、おまえの良いところも嫌なところもひっくるめた“神谷雅希”という一人の女性のことが大好きで・・・丸ごと全部、愛してんだよ。ってこれ前にも言ったよな?」
「・・うん、界人言ったね」
「そしておまえも、俺の全部が好きって言ってくれたよな?」と界人に聞かれた私は、頷いて肯定した。
「じゃあ受け入れてくれよ、俺のこと」
そう言って、テーブル越しに手を伸ばしてきた界人の大きな手を、私は握った。
私の握りこぶしに界人の温もりが伝わる。それがこんなに心地良いなんて・・知らなかった、ううん、そうじゃない。
改めて思い知らされた気がする。
だけど現実の界人は、はなから私と別れる気がないというか・・界人には「私と別れる」という前提すら、そもそもないようだ。
この分だと、もし私が「別れよう」と言っても、絶対同意しないだろう。
界人のその信念が伝わって、私はホッとしたけど、やっぱり聞かずにはいられない。
「あの・・嫌じゃない?こんな霊力持ってる私・・」
「俺は、おまえの良いところも嫌なところもひっくるめた“神谷雅希”という一人の女性のことが大好きで・・・丸ごと全部、愛してんだよ。ってこれ前にも言ったよな?」
「・・うん、界人言ったね」
「そしておまえも、俺の全部が好きって言ってくれたよな?」と界人に聞かれた私は、頷いて肯定した。
「じゃあ受け入れてくれよ、俺のこと」
そう言って、テーブル越しに手を伸ばしてきた界人の大きな手を、私は握った。
私の握りこぶしに界人の温もりが伝わる。それがこんなに心地良いなんて・・知らなかった、ううん、そうじゃない。
改めて思い知らされた気がする。