死神のマリアージュ

夢の役割

「今のところ“寿命”か“絶望”か、区別はつかないんだよな」
「うん」
「じゃあ今まで薄く視えた人たちの“薄さ”具合は一緒だったってことか?」
「うーん・・あんまりガン見してないから絶対とは言いきれないけど・・たぶん同じだったと思う」
「そっか。まあ俺の場合でしか言えねえけど、たとえば“俺は今から5分後に死ぬ”っていう気は全然しない」
「な・・何言ってるの!そんなの当たり前じゃない!」
「そうかな。まあ今の例は極端だったてのは認めるけど。俺が言いたいのは、俺は今にも死にそうな状況下にいないし、今、不治の病に侵されてもいない。そして今、命に係わる突発事故が起こる気も全然しない。だからこそ、今から5分後に死ぬ“わけがない”っていう“絶対的な自信”?とにかく確信があるんだ」
「あ・・界人が言いたいこと分かる。なんとなくだけど」
「要は、どれだけ強く“そうなるわけがない”って思っているかじゃね?確信めいて“そうなるわけがない”と思っていればいるほど・・」「“そうなるわけがない”という現実が叶う」
「そうそう、それ!俺が言いたかったことは!」
「・・・可能性は自分で選べる」
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