死神のマリアージュ
「雅希、さっきから様子がおかしくね?なんか、いつもと違う感じがする」
「そう?私は元々こういう感じだけど。9年会ってない間に忘れたんじゃない?私のこと」
「忘れてない」と即答した界人が私の腕をそっと掴んだことで、“なんとなく自然に”、真珠と忍が私たちより少し先に行く形になった。

「俺、雅希と離れてた間も、おまえのことを忘れたことは一日たりともないよ」
「そう」

先に視線を外したのは、私だった。
なんだか・・・恥ずかしくて。
9年前とは違う、今の状況が。
6歳の幼馴染だった「界人くん」が、15歳の「界人」になってることが。
そして6歳の「男の子」が、背が高くてガタイ良くてカッコいい15歳の「モテ要素満載のイケメン男子」に変わったことが。
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