死神のマリアージュ
「私は“うらやましい”けどなあ」
「それが“うらめしく”思う人もいる。そういう世の中なんだよ」
「雅希、悟りの境地にいる!?」
「それにね、大きいなりの悩みや苦労だってあるんだよ。重いし肩こりやすいし、汗かいても拭きにくいし。“垂れない”ための手入れだって今からやってるし」
「えー!?そうなのぉ!?」
「なんか、カワイイ顔してサラッと言ってることが何気にリアルなんですが・・」
「要するに、女を維持するのも大変ってことだあねえ」
「いやいや、“イイ女を”維持するのも大変“地道な努力を要する”でしょ?雅希はいつも地道にがんばってるよ」
「ありがとう、よるちゃん」
「だからそういう表情のギャップがさ、周囲から見ると“萌えるポイント”なわけよ!」
「顔のつくりが整ってるからねぇ。つまり元が良いから、どんな表情してもキマっちゃうってこと」
「そうかな」
「雅希さんのこと良う知らん普通クラスの面々がのたまう戯言なんぞ、聞かんでええって。ただ妬んだりひがんだりしてるだけなんやから」
「そうそう、ないものねだりする輩はスルーするのが一番!」
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