死神のマリアージュ
「いらっしゃいませ、神谷さん。“セレナ”にお越しいただき、どうもありがとうございます」
「綿貫さん。こんにちは」
「さあどうぞ、お入りください。そちらの方もどうぞ」と綿貫さんに言われた私たちは、玄関で靴を脱ぎ、綿貫さんが用意してくれたいたスリッパを履いて中に入った。

「神谷くんはどうしたの?」
「別の用事ができたので、今日はクラスメイトと一緒に来ました」
「そっか。こんにちは。俺は綿貫雄馬です。ここでは母のアシスタントというか、まあ秘書的な仕事をしています。確かキミとは学園の廊下で会ったよね」
「はい。魁界人です」
「魁、くん?」
「魁飛鳥は俺の兄です」
「やっぱり?魁って珍しい苗字だから、飛鳥さんの身内か親戚関係の人かとは思ったけど・・そっか。ご兄弟の間柄ね」
「正確にはいとこですけど、今は一緒に住んでます」
「あぁそうなんだ。オーナー、神谷様と、お連れの魁様がお見えになりました」
「いらっしゃい!雅希ちゃん久しぶり~!」
「こんにちは、礼子さん」
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