死神のマリアージュ
「ありがとうございます。今日も美味しそうな色と香りがする」
「ハーブティーが苦手とおっしゃる神谷さんには、いつも有機栽培された紅茶を、ミルクやお砂糖なしのストレートで淹れています。本日はセイロンで、濃度は10段階中の5。濃過ぎず薄過ぎない中間濃度にすることで、セイロンの味を最大限に引きたてています。カフェインは若干、入っていますが、通常のセイロン茶葉より含有量は少なめです」
「いつも聞こうと思っていたんですけど、これ、どこで作られた紅茶の葉ですか?」
「どこだと思う?」
「うーん・・本場のイギリス、っぽい味がする」
「ハズレです。正解は、日本産でした」
「えっ?そうなんですか?」
「はい。オーナーの知り合いから無理を言って仕入れています。もちろん、品質や味はこちらで厳選させてもらっていますが、“注文が多過ぎる”とか“無理難題をふっかけるな”と毎回言われます。でもお客様にご提供する以上、そこは絶対妥協できない点なので」
「そうなんだ・・。毎回美味しいって思う。新鮮で。紅茶がキラキラ輝いて見えるんです」
「この子はねぇ、こういう、秘書的なことが好きなのよ。向いてるし」
「仕事内容はオーナーから叩き込まれましたから。ショートブレッドもどうぞ、召し上がってください。きっと今日の紅茶に合いますよ」
「ハーブティーが苦手とおっしゃる神谷さんには、いつも有機栽培された紅茶を、ミルクやお砂糖なしのストレートで淹れています。本日はセイロンで、濃度は10段階中の5。濃過ぎず薄過ぎない中間濃度にすることで、セイロンの味を最大限に引きたてています。カフェインは若干、入っていますが、通常のセイロン茶葉より含有量は少なめです」
「いつも聞こうと思っていたんですけど、これ、どこで作られた紅茶の葉ですか?」
「どこだと思う?」
「うーん・・本場のイギリス、っぽい味がする」
「ハズレです。正解は、日本産でした」
「えっ?そうなんですか?」
「はい。オーナーの知り合いから無理を言って仕入れています。もちろん、品質や味はこちらで厳選させてもらっていますが、“注文が多過ぎる”とか“無理難題をふっかけるな”と毎回言われます。でもお客様にご提供する以上、そこは絶対妥協できない点なので」
「そうなんだ・・。毎回美味しいって思う。新鮮で。紅茶がキラキラ輝いて見えるんです」
「この子はねぇ、こういう、秘書的なことが好きなのよ。向いてるし」
「仕事内容はオーナーから叩き込まれましたから。ショートブレッドもどうぞ、召し上がってください。きっと今日の紅茶に合いますよ」