元姫に溺れるほどの愛を
追放
ザワザワとうるさい教室でぽつんと帰る支度をする
チラリと廊下を見るが知り合いは誰もいなかった。
ぼっち帰宅最高記録更新だ、なんて小さなことを考えながら持って帰る教材をカバンに詰め込む
少し前までは放課後は幹部の誰かが迎えに来てくれて一緒に溜まり場の倉庫へ向かってた
私は暴走族の姫をしている
だからチームの皆には大事にされたと思ってるし、私も家のように大切な居場所だと思ってる
みんなと仲良いと思ってたんだけどな…
こんな風に変わったのも結愛先輩が戻ってきてからだ。
ジリジリと不安が胸に積もる