毒舌な航空自衛官は溺れる愛を捧げたい
今日も後悔に苛まれながらパートに行く準備をする。
バスに乗って三十分のところにある、個人店のパン屋さんに、つい先月から働き始めた。
私が働く時間帯は、朝の七時から昼の三時までの、休憩一時間だ。午前六時にきっちり目が覚める。
ひきこもりだった私を心配して、母がパート募集のちらしを持ってきたのが始まりだった。
持って行った履歴書には、航空学生だった経歴は書かなかった。なんとなく、書きたくなかった。なので履歴書上は高卒で無職となっている。
そんな私にも関わらず、採用してくれたお二人には頭が上がらない。
主に従業員は私一人と、おばさん、おじさんの三人体制だ。おじさんがパンを焼いて、おばさんと私でパンを店頭に並べたり、お客様の接客をする。
ここで働くということも案外楽しかったりする。