眠れる森の王子は人魚姫に恋をした
【Side:文】
「お疲れ様でしたー。」
あの後、社食は15時過ぎまで混雑していた。
外はまだ雪が積もっていて寒いし、こんな日はゆっくりお風呂に入って疲れを取りたいと思った。
ご褒美としてアパートの近くにある銭湯に行っても良いが、これだけ寒いと帰宅中に冷え切ってしまいそうなのでやめた。
まさか、また人が倒れ込んでこないよね…。
なんて心の中でクスリとわらいながら今日もエレベーターに乗り一階へと向かう。
IDカードをかざしてゲートをくぐり、駅へと繋がる出入り口へと向かった。
「長月…。」
誰かが後ろから呼び止めた。
呼ばれた方を振り返って見ると、昼間に社食で会った西田くんだった。
…なんで彼が?
「何か用ですか?」
「…良かったら、この後、一緒に食事でもしないか?」
はっ?この人何考えてるの??
「ごめんなさい、今日は仕事が忙しかったから真っ直ぐ帰りたいの。」
「…そうだよな。社食、今日はめちゃくちゃ混んでたし…。良かったら、連絡先教えてくれないか?今度、改めて誘わせて欲しい。」
…どうしよう。
…教えたくない。
どうやって断ったら角が立たずに済むのか考えていると、
「西田さぁーーーん!良かったー!本当にロビーにいたぁー!」
いかにもOLといった巻き髪で折れそうなピンヒールを履いた女性がエレベーターから降りてきた。
「矢部さん…。何かあったの?」
西田くんとは顔見知りのようだ。
「先ほどムーンドラッグストアの担当者から連絡があって至急連絡欲しいって言われたんです〜。探してたら、一階のロビーで見かけたって言われてきてみたんですが…。」
「ムーンドラッグさんね、わかった。ありがとう。」
チャンス!
「…あー、なんか、忙しいそうだから私もう行きますね!お疲れ様でした!」
「えっ、長月…。」
「ほらぁ〜、西田さん、上に戻ってください!メールでデータ送ったって言ってましたよー。」
「あぁ、わかった。長月、また社食で…。」
そう言うと西田くんは矢部さんに連れて行かれた。
エレベーターホールへと向かう2人を見てほっと一安心した。
「お疲れ様でしたー。」
あの後、社食は15時過ぎまで混雑していた。
外はまだ雪が積もっていて寒いし、こんな日はゆっくりお風呂に入って疲れを取りたいと思った。
ご褒美としてアパートの近くにある銭湯に行っても良いが、これだけ寒いと帰宅中に冷え切ってしまいそうなのでやめた。
まさか、また人が倒れ込んでこないよね…。
なんて心の中でクスリとわらいながら今日もエレベーターに乗り一階へと向かう。
IDカードをかざしてゲートをくぐり、駅へと繋がる出入り口へと向かった。
「長月…。」
誰かが後ろから呼び止めた。
呼ばれた方を振り返って見ると、昼間に社食で会った西田くんだった。
…なんで彼が?
「何か用ですか?」
「…良かったら、この後、一緒に食事でもしないか?」
はっ?この人何考えてるの??
「ごめんなさい、今日は仕事が忙しかったから真っ直ぐ帰りたいの。」
「…そうだよな。社食、今日はめちゃくちゃ混んでたし…。良かったら、連絡先教えてくれないか?今度、改めて誘わせて欲しい。」
…どうしよう。
…教えたくない。
どうやって断ったら角が立たずに済むのか考えていると、
「西田さぁーーーん!良かったー!本当にロビーにいたぁー!」
いかにもOLといった巻き髪で折れそうなピンヒールを履いた女性がエレベーターから降りてきた。
「矢部さん…。何かあったの?」
西田くんとは顔見知りのようだ。
「先ほどムーンドラッグストアの担当者から連絡があって至急連絡欲しいって言われたんです〜。探してたら、一階のロビーで見かけたって言われてきてみたんですが…。」
「ムーンドラッグさんね、わかった。ありがとう。」
チャンス!
「…あー、なんか、忙しいそうだから私もう行きますね!お疲れ様でした!」
「えっ、長月…。」
「ほらぁ〜、西田さん、上に戻ってください!メールでデータ送ったって言ってましたよー。」
「あぁ、わかった。長月、また社食で…。」
そう言うと西田くんは矢部さんに連れて行かれた。
エレベーターホールへと向かう2人を見てほっと一安心した。