大変恐縮ではありますが、イケメン執事様と同居させていただいております。
「少々お待ちください、いま目薬を…」

すぐさま目薬を取り出した聖司くんは私の顎をクイッとした。


キュンッ


は!?


「だ、大丈夫!自分でさせるから!!」


キュンじゃない、キュンじゃないと言い聞かせながら、私は聖司くんから目薬を奪い取って自分でさす。


「あぁ、ほら、垂れそうですから…!」


目薬の液が頬を伝うのを危惧した聖司くん、私の後頭部を掴んで目頭に優しくティッシュを当てがう。


「〜〜〜……っ」


困った。


「……よかった、メイクは崩れてませんよ。行きましょうか、お嬢様」


私、たぶん、


「……うん」


執事に恋をしてしまった。





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