大変恐縮ではありますが、イケメン執事様と同居させていただいております。
「?、!?」

先輩は何が起こってるのか理解できずに、その近さに顔を赤くしている。


「……千冬(ちふゆ)お嬢様」


突然聖司くんに甘い声で名前を呼ばれた先輩は、顔をさらに赤くさせた。


「心も体も綺麗でないといけませんよ。せっかく美しい容姿をお持ちなのですから」

「……!」


それを見ていたお嬢様たちがキャー!と沸き立った。

会場は大興奮、元の厳かなパーティーはどこへやら。

たぶんみんな今がなんの時間か忘れてる。


「キャーッ、キャーッ、真桜さん!凄いわ王子さまだわ……!」


英恵さんが呆然とする私の腕をペシペシした。


……その時。


ドサッ。


「!?」


聖司くんが、倒れた。


…………え?


騒然とするパーティー会場の中で私は、

そこで倒れてる聖司くんを見て初めて、

聖司くんの頬が赤い理由に気がついたのだった。










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