網川君の彼女は、お値段の張る“ユーリョーブッケン”。
  ☆


放課後。


部活がなく一斉下校の今日は、校門が沢山の生徒たちでひしめき合っている。


それを3階から眺める私たち。


隣には、相変わらず無気力な春夜。


「どこ行くとか、決めてるの?」


「んー・・・特には」


「そっかぁ・・・」


沈黙の落ちる教室。




この教室には、私たちしかいない。


中学2年に知り合ったって言っても同じクラスだっただけで、その後は全く干渉しあわなかったしな・・・。


・・・つまり。


あんまり話が続かない・・・。
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