約束された結婚ーー鬼の花嫁は初恋相手と運命の相手に求婚される
ーーもう駄目、目を瞑り暴露される痛みを覚悟した。
「バカじゃねぇの? ガキじゃないんだ、誰が誰と付き合っていようと関係ないだろうが。お前もお前で見栄張って彼氏がいるとか言うなよバカ!」
涼くんがわたしの前に立つ。
バカバカ罵りつつ、涼くんの背中は高橋さんや周りの好奇心から庇おうとしてくれる。
涼くんを悪く言われない為にやったのに、やっぱり迷惑を掛けてしまった。
「ふーん、こんな大勢の前で【鬼月学園に彼氏が居る】なんて噓ついたの、浅見さん?」
「……」
「そうやって夏目君に守って貰わず、自分で謝ったらどう?」
もはや申し開きは不可能。すぐバレる嘘をついたか正直に話したところで誰も信じてくれない。わたし自身がその土台を築いてしまったのだから。
自業自得とはいえ【嘘つきで見栄っ張り】というレッテルを貼られ、目の前が真っ暗になってしまう。
そこへ白い腕が伸びてきた。
「なるほど、状況は把握したーーうん、桜子ちゃんは僕と付き合っているんだ」
ふわりと甘い香りに包まれ見上げてみたら、わたしは四鬼さんに抱きしめられている。
「浅見桜子ちゃんは僕の花嫁なんだよ」
「バカじゃねぇの? ガキじゃないんだ、誰が誰と付き合っていようと関係ないだろうが。お前もお前で見栄張って彼氏がいるとか言うなよバカ!」
涼くんがわたしの前に立つ。
バカバカ罵りつつ、涼くんの背中は高橋さんや周りの好奇心から庇おうとしてくれる。
涼くんを悪く言われない為にやったのに、やっぱり迷惑を掛けてしまった。
「ふーん、こんな大勢の前で【鬼月学園に彼氏が居る】なんて噓ついたの、浅見さん?」
「……」
「そうやって夏目君に守って貰わず、自分で謝ったらどう?」
もはや申し開きは不可能。すぐバレる嘘をついたか正直に話したところで誰も信じてくれない。わたし自身がその土台を築いてしまったのだから。
自業自得とはいえ【嘘つきで見栄っ張り】というレッテルを貼られ、目の前が真っ暗になってしまう。
そこへ白い腕が伸びてきた。
「なるほど、状況は把握したーーうん、桜子ちゃんは僕と付き合っているんだ」
ふわりと甘い香りに包まれ見上げてみたら、わたしは四鬼さんに抱きしめられている。
「浅見桜子ちゃんは僕の花嫁なんだよ」