【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
 ケーキがテーブルに並べられるともうキラキラと輝いて見えて、しかも想像していたよりも大きくて嬉しいです!
 どちらが最初にするか、で悩みましたがまずはタルトから食べてみることにしました。

「──っ!!」

 これは美味しいです!
 しっとりとしたタルトもありますが、これはザクっといった食感で私の好みです。
 バターが効いていて口の中でふわっといい香りが漂います。

「よかった、気に入ってくれたみたいだね」
「(はいっ!!)」

「あ、このミルフィーユも美味しいな。ローゼもどうぞ」
「(では少しいただいて……)」

 とお皿を持って来ようとしたらなぜかお兄さまに取り上げられました。
< 109 / 131 >

この作品をシェア

pagetop