【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました

第5話

「エリザベート先生、お手柔らかにお願いします」
「ん? あら?! どこのイケメンかと思ったらラルスじゃない!」
「ご無沙汰しております」

 ラルスさまはエリザベート先生にお辞儀をすると、先生はラルスさまのもとに駆け寄ります。

「もうっ! 昔みたいに『エリー先生』って呼んでちょうだいよ! 辛気臭いじゃない!」
「いえ、でももう私も22歳ですし、失礼かと思いまして。それにもう15年も前ですよ」

 そう言ったラルスさまをなんとエリザベート先生はバシッと叩いたんです。

「──っ!」
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