崖っぷち告白大作戦⁉︎〜彼氏と後輩に裏切られたら、何故か上司に寵愛されました〜
***
「玉木天莉だったか。その女は風見くんの部下じゃないのか」
ややして――。
満を持したようにつぶやいた江根見則夫へ、風見は「部下ではありますが……」と言葉を濁す。
どうせ目の前の禿げデブタヌキのことだ。
新たな女を送り込むよりも、すでに常務に気に入られているというのなら、その女を懐柔して使えばいいとでも言いたいのだろう。
(これだから現場を知らない人間は)
高嶺尽のことを差し引いても、風見は玉木天莉のことを落とせるものなら落としたい。
一度断られた手前、プライドが邪魔して手出しできずにいるが、チャンスがあるならすぐにでも押し倒して、思う様あの美しい肢体を貪り尽くしたいのだ。
嫌がるのを無理矢理手籠めにするとか、最高のシチュエーションではないか。
あの凛とした雰囲気の、クソ真面目で美しい顔を快感や苦痛で歪ませることが出来たなら……。
そう考えただけで股間が熱くなる。
だが、あの女はかなり手強い。
金や、職場での環境や立場改善を仄めかしても、一向に落ちなかった。
そればかりか、どこか軽蔑すら滲ませた表情で告げられた、自分を諭すようなあの物言い。
男が女を誘っている場で、自分の彼氏や、相手の妻や子の存在を彷彿とさせるようなセリフを吐くだなんて、デリカシーがないにもほどがあるではないか。
(自分だって高嶺と横野を両天秤にかけていたくせに)
事実無根の想像だが、風見の中ではすっかりそう言うことになっている。
(あー、クソッ。思い出しただけでも腹立たしい)
「玉木天莉だったか。その女は風見くんの部下じゃないのか」
ややして――。
満を持したようにつぶやいた江根見則夫へ、風見は「部下ではありますが……」と言葉を濁す。
どうせ目の前の禿げデブタヌキのことだ。
新たな女を送り込むよりも、すでに常務に気に入られているというのなら、その女を懐柔して使えばいいとでも言いたいのだろう。
(これだから現場を知らない人間は)
高嶺尽のことを差し引いても、風見は玉木天莉のことを落とせるものなら落としたい。
一度断られた手前、プライドが邪魔して手出しできずにいるが、チャンスがあるならすぐにでも押し倒して、思う様あの美しい肢体を貪り尽くしたいのだ。
嫌がるのを無理矢理手籠めにするとか、最高のシチュエーションではないか。
あの凛とした雰囲気の、クソ真面目で美しい顔を快感や苦痛で歪ませることが出来たなら……。
そう考えただけで股間が熱くなる。
だが、あの女はかなり手強い。
金や、職場での環境や立場改善を仄めかしても、一向に落ちなかった。
そればかりか、どこか軽蔑すら滲ませた表情で告げられた、自分を諭すようなあの物言い。
男が女を誘っている場で、自分の彼氏や、相手の妻や子の存在を彷彿とさせるようなセリフを吐くだなんて、デリカシーがないにもほどがあるではないか。
(自分だって高嶺と横野を両天秤にかけていたくせに)
事実無根の想像だが、風見の中ではすっかりそう言うことになっている。
(あー、クソッ。思い出しただけでも腹立たしい)