崖っぷち告白大作戦⁉︎〜彼氏と後輩に裏切られたら、何故か上司に寵愛されました〜
「天莉が俺のモノでない時には好ましく思えていたキミのそう言う献身的なところが、天莉のことを本気で好きになった途端、他の人間には尽くして欲しくない、やめて欲しいとか思うようになったと言ったら……キミは引くかね?」
「え……っ?」
「なぁ、天莉。キミは俺の妻になる女性だ。他の人間になんて尽くさなくていい」
そんなことを言って、耳をペタッと寝かせた大型犬のような顔をした尽が、切なげに天莉の顔を見詰めて懇願するから、天莉は言葉に詰まってしまう。
「つ、尽くすって言ってもっ。会場にお食事や飲み物を運んだり……そう言うのをお手伝いするだけだよ?」
ややして、やっとの思いでそう告げた天莉だったのだけれど――。
「俺が贈った服で、下働きみたいな真似をするって言うの? 俺の目が届かないところで?」
拗ねたようにそう続けられてしまっては、確かにこの服でそれはないかも?と思わざるを得ない。
そう。
いつもならば天莉、それなりに小綺麗に見える黒のパンツスーツに、白のブラウスを合わせた、割と普段の仕事着に近い服装で親睦会に参加していたのだ。
けれど……。
今日は尽から贈られたくすみ感のあるローズベージュのクラシカルドレスを着ている。
過日ハイブランドのアパレルメーカーで尽からプレゼントされたその一着は、とても着心地の良いレースとシフォンの異素材ワンピースで、デコルテ周りが透け感のある仕様になっている。
肌を薄らと透けさせつつも、首元は低めのスタンドカラーで、胸元が開きすぎる心配もない。
加えてボリューム袖がさり気なく二の腕をカバーしてくれるのが、天莉的に嬉しいデザインだった。
確かに尽が言うように、この服で雑用係はちょっと違和感があるかな?と思った天莉だ。
それに。
「え……っ?」
「なぁ、天莉。キミは俺の妻になる女性だ。他の人間になんて尽くさなくていい」
そんなことを言って、耳をペタッと寝かせた大型犬のような顔をした尽が、切なげに天莉の顔を見詰めて懇願するから、天莉は言葉に詰まってしまう。
「つ、尽くすって言ってもっ。会場にお食事や飲み物を運んだり……そう言うのをお手伝いするだけだよ?」
ややして、やっとの思いでそう告げた天莉だったのだけれど――。
「俺が贈った服で、下働きみたいな真似をするって言うの? 俺の目が届かないところで?」
拗ねたようにそう続けられてしまっては、確かにこの服でそれはないかも?と思わざるを得ない。
そう。
いつもならば天莉、それなりに小綺麗に見える黒のパンツスーツに、白のブラウスを合わせた、割と普段の仕事着に近い服装で親睦会に参加していたのだ。
けれど……。
今日は尽から贈られたくすみ感のあるローズベージュのクラシカルドレスを着ている。
過日ハイブランドのアパレルメーカーで尽からプレゼントされたその一着は、とても着心地の良いレースとシフォンの異素材ワンピースで、デコルテ周りが透け感のある仕様になっている。
肌を薄らと透けさせつつも、首元は低めのスタンドカラーで、胸元が開きすぎる心配もない。
加えてボリューム袖がさり気なく二の腕をカバーしてくれるのが、天莉的に嬉しいデザインだった。
確かに尽が言うように、この服で雑用係はちょっと違和感があるかな?と思った天莉だ。
それに。