崖っぷち告白大作戦⁉︎〜彼氏と後輩に裏切られたら、何故か上司に寵愛されました〜
そもそも婚家の姓を選べること自体あり得ない話で、自分が結婚する相手の籍に入るにせよ、相手が自分の籍に入ってくれるにせよ、普通苗字は固定されているのだから。
その上で、天莉はきっと尽たちは〝田母神〟を選ぶんだろうな?と漠然と予想していた。
だから自分は田母神天莉になることを密かに想像していたりもしたのだ。
だが、実際尽が採択したのは〝高嶺〟の方で。
相続のこととか大丈夫なのかな?と要らないことを考えて悶々としてしまった天莉に、後日アスマモル薬品の顧問弁護士をしていると言う桃坂正二郎先生が説明してくれたのだ。
『尽ちゃんは実親との法律上の親子関係を維持したまま養親との間で新たに法律上の親子関係を生じさせる〝普通養子縁組〟だから、実子としての権利はそのまま残っているし、問題ないんだよ』と。
「……どうしても田母神姓を残したいとなったらその時に考えればいいという結論に達したんだ」
尽の言葉に、天莉は思わず「えっ」とつぶやいて。尽に、くすっと笑われてしまった。
「田母神を選ぶと思ってた?」
その問いかけに素直にコクッとうなずいたら、「……俺はね、天莉と出会ったころ名乗っていたこの名前に、キミが思っている以上に愛着があるんだよ」と言われて。
天莉としても田母神尽という名前よりも高嶺尽の方がしっくり来たから、そう説明された時、実は少しだけホッとしたのだ。
その上で、天莉はきっと尽たちは〝田母神〟を選ぶんだろうな?と漠然と予想していた。
だから自分は田母神天莉になることを密かに想像していたりもしたのだ。
だが、実際尽が採択したのは〝高嶺〟の方で。
相続のこととか大丈夫なのかな?と要らないことを考えて悶々としてしまった天莉に、後日アスマモル薬品の顧問弁護士をしていると言う桃坂正二郎先生が説明してくれたのだ。
『尽ちゃんは実親との法律上の親子関係を維持したまま養親との間で新たに法律上の親子関係を生じさせる〝普通養子縁組〟だから、実子としての権利はそのまま残っているし、問題ないんだよ』と。
「……どうしても田母神姓を残したいとなったらその時に考えればいいという結論に達したんだ」
尽の言葉に、天莉は思わず「えっ」とつぶやいて。尽に、くすっと笑われてしまった。
「田母神を選ぶと思ってた?」
その問いかけに素直にコクッとうなずいたら、「……俺はね、天莉と出会ったころ名乗っていたこの名前に、キミが思っている以上に愛着があるんだよ」と言われて。
天莉としても田母神尽という名前よりも高嶺尽の方がしっくり来たから、そう説明された時、実は少しだけホッとしたのだ。