仮
そして、私の頭を撫でた。
「…えっ。」
理解できない。なんでこいつが私の頭を撫でている？
私が戸惑っていると、妖怪狩りが口を開いた。
「…泣くな。」
何を言っている。撫でたら泣き止むと思っているのか？こんなひどいことをしておいて…！
そう思うとなんだか悲しくなってきた。
家族に会いたい。友達と遊びたい。つらいよ。さみしいよ。くるしいよ。
だれか、助けてよ…！
「どういうつもりだよ…！こんなこと…」
「俺は、君が好きだ。愛していると伝えたかっただけだ。だけど、俺は…。」
私の薄い着物に水が零れ落ちた。
こいつは、泣いているのか…？本当に。私が好きなのか…？
これが愛のカタチだというのか…？
「嘘だ、嘘だ…。私はお前のこと、ぜんっぜん信用できない！おまえは、私のことが嫌いなんだろぉ？」
妖怪狩りが立ち上がった。そして持っていた刀を自分の首にあてた。
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