仮

愛のカタチ

それから毎日外の見えない小屋の中で一日に一回ご飯をもらった。一日に一回なのかもわからない。外が見えないから時間の流れがわからない。数日しかたってないかもしれないし、数週間たっているかもしれない。
もうどのくらい太陽を見ていないだろう。もうどのくらい誰とも話していないだろう。妖怪狩りに話しかけることはあるが、全部無視されるから会話にならない。
トントン…
足音が聞こえる。妖怪狩りだ。ドアが開く。妖怪狩りの顔が見えたらいつものように睨みつける。
「いつまで閉じ込めておくつもりだ！今日こそは何も食べないからな！！！」
…相変わらず何の反応もない。
「…今日は、肉を持ってきた。」
「に…く？」
そして妖怪狩りは懐に手を入れた。そして、うでをだした。若い女性の腕。
しかも…。
「こ、このにおい…！まさか…うぉえ…。」
その匂いは嗅いだことがあった。何度も嗅いだ匂いだ。忘れるはずがない。
「鬼姫様の…腕…。」
妖怪狩りは腕を差し出した。
「食え。」
「無理無理無理！！」