排他的に支配しろ
「その話は追々二人でやってもらっていいかしら? 本題があるのよ。座りなさい」
動揺するルイくんを見かねて、ルカさんが口を挟んだ。
そこでわたしとルイくんの交流は中断。
襲った相手が友達になりたいだなんて言い出したら、戸惑うのも無理はないだろう。
もし、また家に遊びに来てくれるときがあれば、お話したいな……。
今いるのは、地下にある薄暗いお店だ。カウンターの前に並んだ席へ春日さんが座るので、その隣をもらう。
わたし、春日さん、ルカさん、ルイくんの順番で横並びになる。
お店の人などはいないようで、店内はわたし達だけ。
「今回の件についてだけど。まず、ルイが神上 臨に謝罪したいってことだったわ。それは今終わったわね」
「あれ、ルカからは?」
「ワタシ、頭を下げるのは命乞いのときだけって決めてるの」
だから謝らない、と彼女はきっぱり言い放つ。
気持ちいいくらいに清々しく。
「でも無許可で神上 臨を巻き込んだことに対しては、ワタシに非があるわ。お詫びはしっかり考えてきてるわよ」
「へえ、どんな?」
「花屋にできることなんて限られてるでしょう。神上 臨に有益な情報をあげる」