ダイヤモンドのような恋
春のはじまり
ああ…。あったかい……。
そう感じたのは
風のおかげかな…?
でもやっぱり、
まだちょっぴり
冷たいな……。
チュン、チュン……。
小鳥の声だ。
すずめかな…?
朝鳴く小鳥って、
すずめくらいしか
知らないし。
それにしても…、
本当に
あったかいな……。
ぽかぽかしてるよ。
日差しのおかげかなぁ…。
そっと目を開くと…。
天井。
机。
いす。
お気に入りのぬいぐるみ。
いつもと一緒の、
私の部屋。
「ん〜…。眩し…い……。」
やはり日差しは
暖かかった。
眠っていた私には
まだ眩しい光。
「沙月〜?起きなさい。
沙月ぃ〜!」
お母さんが扉の外で
どたばたしながら
私に話し掛ける。
「ん〜…?なんで〜…?」
「なんでって…。沙月!
あんた今日、
学校行かないつもり?」
「学校〜…?」
なんで今日
そんな事を聞くんだ?
だって今日は、
まだ……。
眠たい目を擦りながら、
枕元の携帯を開く。
AM8:02。
4月。
5日…。
……5日?
4月の…5日?
「……あぁ〜っ!」
布団を投げ飛ばす
と同時に
足でも蹴り飛ばして、
私は跳び起きた。