ダイヤモンドのような恋
「私ね、前に……
沙月にね…、
瀬谷が好きだ……って、
話した……じゃん??」
「ぅん……。」
「好き…だった、に……
なっちゃった……。」
そぅ呟いて
笑ってみせた優子の顔は、
笑顔じゃなかった。
笑顔ならなんでそんなに
ツラそぅなの??
なんでそんなに
苦しそぅなの??
「……何が…あったの??」
ねぇ、優子?
私の前で
我慢しなくていいよ…??
何があったか
話して欲しいよ……。
「……昨日…、
メール…来たんだ…。」
「瀬谷…から??」
こくりと優子がうなずく。
「………これ…。」
優子がケータイを開いて
少しだけ指を動かしてから
私に差し出した。
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♪瀬谷くん♪
Re:やったゼっっ!!
<本文>
中山っ!!
オレ、彼女できたっっ!!!!
前からずっと好きだった子だからマジで嬉しい!!!!
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……瀬谷、
好きなやついたんだ……。
もぅすでに
泣き出しそぅな優子に
私は何を言ってあげれば
いいんだろぅ……。
「………へへ…。
思い伝える前に…
失恋、しちゃった……。」
無理矢理笑おうとする優子は
反対に涙を流していた。
「……泣いて…
泣いていいよ……
優子…。
……大丈夫だよ…。
私がいるから……。」
その瞬間、
優子が声をあげて泣き始めた。
私に抱き着くようにして、
自分も服も濡らして
ただただ泣いていた。
失恋って
どうしてこんなにも
苦しいのだろう……。