緑くんに告白されて。
①
プロローグ
「はぁ。今日で高校最後の夏休みも終わっちゃうのか……」
今は、高校生活最後の夏休み期間中。
今日は、その夏休み最終日。
宿題は滞りなく終わっているけど、まだまだ遊び足りない。
私、岡園 橙乃は、絶賛2度寝から目を覚ましたところだった。
「橙?入るよ」
すると、私の部屋のドアが開いた。
「緑くんだ……おはよ」
「おはよって……もう昼だけど。そろそろ起きてくれないと俺暇すぎてだめ」
そう言って、私のベッドに潜り込んできた。
彼は、丘園 緑くん。
マンションがお隣同士で、生まれた時から一緒に居る幼なじみです。
「だからってまた……」
緑くんとは、いつでも0cmの距離感。
これが私たちのあたりまえ。
「いや?」
「嫌じゃないんだけど……暑い」
今はまだ8月末。全然暑い。
「でも離れたくないんだもん。しょうがないよね」
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